射手座の魂

はばかりながら はばかる 虚言・妄言・独り言を少々たしなみます

ルーツミュージック万歳

星野源が人気だ。昨年「恋」が大ヒットし、ドラえもんやNHK朝ドラの主題歌も担当した。音楽活動のほか役者としてコント番組に出演したり本を書いたり、マルチに活躍している。本業の音楽は70~80年代のソウルミュージックやポップスの影響を受けているようだ。「SUN」はマイケルジャクソンに捧げる曲だ。

80年代の日本のポップミュージックを浴びるように聞いて育った世代には、星野源の人気はうれしく感じられる。

80年代のミュージシャンは洋楽の影響を大いに受けている。大瀧詠一はフィルスペクターサウンド、山下達郎はブライアン・ウイルソンやビーチボーイズ、佐野元春はブルース・スプリングスティーンやスタイルカウンシル、渡辺美里はジャニス・ジョプリンなどなど。伊藤銀次の「Lucy in the Sky with Diamonds」のカバーをオリジナル曲だと思ってしばらく聞いてた。とても恥ずかしい。だがそれをきっかけにビートルズの「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」を知り、大好きなアルバムになった。1人のミュージシャンを知るとそのルーツをたどることになる。

大瀧詠一の初期のアルバムでベースを弾いているのは、星野源を見出しデビューさせる細野晴臣である。縦横のこんな繋がりがうれしい。

音楽業界は85年にブレイクするBOΦWYによって様変わりしたように思う。完結しちゃったのだ。これを聞けば大丈夫、後はなにもいらない状態になってしまったのだ。ヴィジュアル系ルックス、カッコいいロックサウンド、若者向けの歌詞、中学生だった僕の周りはBOOWYファンばかりになった。そんな中で大江千里とか佐野元春のカセットを聞きまくっていた僕は変わり者だったのか、はい変わり者です。

BOOWYの登場でニッポンの「歌謡ロック」は完成し、そこから90年代のより商業色の強まったビーイング系ミュージシャンに繋がっていくように思う。ごめんなさいよ、おっさんのつぶやきでした。

今、音楽業界はどうだろうか。CDが売れなくなり景気のいい話は聞かない。みんなが知るヒット曲は生まれないが、PCで音楽作成や流通までローコストで出来る。なんとCDが家で作れる。インターネット上にあふれるボカロ曲やオリジナル曲は人気でYouYubeが主戦場だ。音楽は昔より身近なものになったように思う。一方、80年代に活躍していたミュージシャンのの多くが現役で、精力的にライブをしている人もいる。そこでタイムマシンで過去に行き、中学生の僕に教えてあげたい。

「ユーミンまだ歌ってるよ」