空転日記

はばかりながら はばかる

芸能人の政治発言

タレントのローラが、米軍基地辺野古移設に伴う埋め立て工事中止の署名を呼びかけ、話題になっている。アメリカのホワイトハウス向けの署名サイトを利用したものだ。多数の日本のタレントも賛同すると同時に、アメリカの芸能界に自身を売り込みたいローラの思惑もあるのではと反感も買っているようだ。

このローラの行動に伴い、芸能人の政治的発言の是非が問われている。発言の内容は関係なく政治的発言をすべきか否かという論調が多い。アホかと思う。芸能人は昔から政治と密接につながっていたではないか。

明治維新の後に新政府の要人がヨーロッパに視察なんぞに出向き、豪華絢爛なオペラを見せられた。そして日本も西洋人に見せられる芸能を作らにゃならんと政府の肝いりで歌舞伎を近代化させたのだ。なぜ歌舞伎だったかというとそれらしい舞台芸能は他になかったからである。歌舞伎役者が伝統だの言い出してエラソーになったのは政治のせいである。

その後、海外の演劇なんぞも入ってきて、築地小劇場などでプロレタリア演劇が上演され人気を博すが、ロシアや共産主義の影響が色濃い。舞台俳優は共産主義者や活動家と一緒であった。いまでも演劇人は政治的なバックボーンからロシアに一目置いている。

戦後になっても映画俳優は共産党員が多いし、新劇は今でも左翼運動なので、多くの劇団や全国各地の観賞団体は共産党系である。左翼の衰退に歩調を合わせて弱体化しているのは当然の成り行きである。

芸能人はずっと政治を利用し、政治に利用され活動してきたのである。それに比べれば、ツイッターでつぶやいて世の中を煽ったりなんて小さなことだ。ほとんどの言葉はマーケティングのようなものだし、その行動の是非を問うことすら意味はない。