空転日記

はばかりながら はばかる

リベラル勢力は勝手に敵を作り戦っている

22日に安倍首相とプーチン大統領の会談が行われて、北方領土の返還交渉が動き出している。日本側は歯舞群島と色丹島の事実上2島に絞って返還交渉を進める方針と伝えられ、対するロシア側は先の行われた平和条約締結交渉では強硬姿勢を鮮明にした。70年余解決できなかった領土問題の先は見通せない。

 

本来は4島返還を求めるのが正しいと思う。しかし2島返還での決着を目指すしかないのではないか。択捉島、国後島の返還は無理である。返還を求めるとして、たくさんのロシア人を移住させるのは無理であるし共同統治では意味がない。

 

実際は交渉で4島返還できるわけがない。戦争で奪われた島は戦争で奪還しなくてはならない。日本国は多くの命を犠牲にする覚悟を持ち、武力で北方領土を再占領できるか?

現在の日本人の総意としてそれはできない。したがって2島返還を目指すか先送りするしかないだろう。現実をみればそれしかないと思う。

 

北方領土交渉についてメディアでも様々に論評されている。選挙が近いためどうしても政局に絡めた意見が多い。ラジオでタレント評論家がこんな趣旨で発言していた。

「安倍政権のコアな支持層は4島返還を求めている。2島返還では彼らは納得しない。他にも外国人労働者受け入れなど安倍政権は支持層を裏切ることばかりしている」

最近の安倍政権の支持率はじわじわと上昇している。野党が頼りないということもあるが堅調である。支持層を裏切っているのなら支持率は下がるはずである。

 

この評論家の言う「安倍政権のコアな支持層」とはなんだろうか。おそらく愛国ナショナリストでで国粋主義で「北方領土4島一括返還」を強行に求める極右を指しているのだろう。確かにそういう人たちもいるだろうがごく少数派である。外国人労働者の受け入れ拡大も、制度の問題点は指摘されている。しかし受け入れ自体に反対している人は少数派ではないか。

 

安倍政権を積極的にあるいは消極的に支持している国民の多くは極右ではない。リベラル勢力は安倍政権を支える多くの民意を見ないことにしている。政権支持層は極右であるとレッテル張りをしているのだ。その想像上のたくさんの極右と勝手に戦っている。ファンタジー世界の戦士である。「ネトウヨ」も同様にリベラル勢力が作り出した架空の愛国保守に見える。アメリカのトランプ政権の支持層についても、狂った大統領を支えるおかしな人たちと決めつける。

 

安倍政権は右派ではなく中道左派である。対して反対勢力でなければならないリベラル勢力は、お株を奪われて迷走を重ね敵を正しく見ることも放棄してしまった。これではますます衰退してゆくだろう。自らイデオロギーの違いに振り回されて、幼い反対勢力にとどまり、安倍政権に安定をもたらしている。