猫が飼いたい。
犬か猫かと言われれば断然猫である。犬は本能だけで動いているようでバカっぽい。猫のほうが賢そうだ。ほっといてもいいし散歩しなくていいので、手間もかからないだろう。
何しろ猫はかわいいし、モフモフ動画はずっと見ていられる。
しかし実際猫を飼うのは金もかかるし、しつけも面倒だ。
そこで妄想内で飼うことにした。
アメリカンショートヘアーの雌猫、名前はジョン。大きさは犬くらいとしておく。名前も設定も自由に変更可能だ。
猫との生活は良いものだ。愛猫は「あいびょう」と読むと知り、ひとつ利口にもなった。
夜、寝ているとゴロゴロと喉を鳴らしながら、布団に入ってくる。なんとも愛らしく、至福の時間である。
ジョンはなかなかのグルメなので、キャットフードを高級品にかえろなどと言ってくる。よろしいとお望みどおりに最高級のキャットフードにかえてやった。妄想内なのでタダである。
妄想猫のコスパは高く、クオリティオブライフも上がりまくりである。多頭飼育だってへっちゃらである。
ところが飼い始めて4日目。ボブはみるみる育ちライオンほどの大きさになってしまった。目つきも鋭くなり、鋭い角が生えてきた。その角で一突きされたらたまらない。
仕方がないのでダンボールに入れて捨ててきた。妄想内とはいえ罪の意識に苛まれまくりである。いい人に拾われろよ。
いかんせん妄想ペットでは飼い主としての責任を自覚し難い。
やはりペットを飼うならリアルがいいと思います。
豚なんかも良いかもしれない。最近流行っていると聞くし。
散歩の途中で「ここ掘れブーブー」とトリュフとか見つけてくれたら嬉しいかもである。
そうだトリュフ豚がいい。