ゴールデンカムイを無料で読んだ。あまりの面白さに一気に読んだ。金出して読んだ人すいません。290話一気に読んだので、よくわからなくなっている部分もあるし、頭がクラクラする。
ゴールデンカムイは日露戦争後の北海道を舞台に展開する、アイヌの金塊をめぐる大冒険活劇。展開がスピーディーで個性的な登場人物達が楽しい。
というか個性的にも程がある。だいたい主人公からして「不死身の杉元」と呼ばれ、頭を銃で撃ち抜かれても死なない屈強すぎる男。
敵である第七師団の情報将校鶴見篤四郎は日露戦争時に砲弾が頭に直撃し脳を損傷。琺瑯製の額当てをつけているが時々隙間からなんかの液が垂れてくる。
その部下二階堂は両耳が削がれてなくなっていて、おまけに杉元との戦闘で片足と片腕までも失う。最後には頭だけになっているんじゃなかろうか。
土方歳三やら永倉新八など歴史上の人物も登場。石川啄木まで出てきた。
そのほかもクレイジーなキャラばかり。
まともなのはもうひとりの主人公である、アイヌの少女アシリパくらい。
ゴールデンカムイは残酷な描写のオンパレード。銃で撃たれ剣で斬られるシーンが多いのだが、指が飛ぶは足がちぎれるはなんて当たり前で、そもそも金塊の在り処をしめす暗号は、北海道に散り散りになった網走監獄の囚人たちの上半身に彫られた刺青にあり、それを全て集めなければならないという設定。そこからグロい。
しかしグロシーンに負けない分量でギャグシーンが入れてあり、中和されるのか読後に漂う清涼感。
加えて大冒険活劇であると同時に、下ネタ満載の変態チンコ漫画でもある。この辺が女性に人気の秘密か。詳しくは説明しずらいので読んでください。買ってね。
おまけにマッチョな男の裸体も満載で、お好きな方にはたまらないかも。この辺も女性に人気の秘密か。買うしかなかろう。
アイヌの文化や風習が丹念に描かれるのも大きな魅力だ。和人とアイヌの関係性をよくありがちな説教くさい差別問題に落とし込まないのも良い。
つまらないことを云えば、差別はあった!と叫びたい人には向いていない漫画、かもしれない。
函館五稜郭での最終決戦が始まるところで無料公開分は終わり。ああ続きが気になる。
歴史好きから変態まで満足させる快作である。