射手座の魂

はばかりながら はばかる 虚言・妄言・独り言を少々たしなみます

共闘したら共倒したでござる

衆院選が終わった。
「自民党は議席を減らす。野党共闘は一定の効果を見せ立憲民主党は議席を伸ばす。自民党が単独過半数を取れなければ岸田降ろしが始まる可能性もある」
というのが選挙前のマスコミの予想。
結果は予想に反し、自民党は議席は減らしたが単独過半数を獲得し立憲共産は議席減。なんともアチャーな状況である。願望を垂れ流していたと思われるマスコミは赤っ恥である。

自民党は甘利幹事長、石原伸晃元幹事長が小選挙区で落選した。しかし野党側も小沢一郎氏、辻本清美氏などの大物が落選したので、与野党問わず「世代交代」が進んだ感もある。甘利氏は幹事長職を辞することになったが、続けていたらマスコミのバッシングの対象になるので、交代する口実ができて岸田さんも内心ラッキーとほくそ笑んでいるに違いない。

甘利氏はどんどん頭が長くなっていないか?
URがどうしたとかより、そっちの方が気になってしかたがない。まるでコーンヘッズという映画に出てくる宇宙人のようだ。宇宙人に与党幹事長をやらせ続けるわけにも行かない。おそらくこの一連の流れは仕組まれたことだったのだ。

野党共闘は失敗した。
予想では、新型コロナは収束せず感染は減らないので選挙では政府与党のコロナ対策を徹底的に責めればよかったはずなのだ。
そのドサクサで野党共闘も受け入れられると思っていたのだろう。ところが選挙前にコロナが収束しちゃったのである。
夏にもオリンピックが原因でコロナの感染爆発が起きて医療崩壊を招き、日本は大混乱になるはずだったのに感染は増えずオリンピックやって良かったねとすらなってしまった。残念無念。
東京オリンピックに反対していた共産党は北京オリンピックにも反対するはずだから、中国大使館前で反対デモやってね。ブレずにがんばれ共産党。

立憲民主党と共産党が議席を減らし、自公はほぼ現状維持で維新が議席を伸ばしたわけで、これはリベラルの敗北で保守の勝利といえる。

比例で自民党に入れる若者が多かったという。これは個々の自民党の政治家は嫌だけど、政権は野党には任せられないということだろう。現実的である。

リベラル野党は若者から嫌われているのだ。
特に今回の選挙はジェンダーや多様性などの争点化を試みたが不発に終わった。運動にかかわるフェミニストやジェンダー推進社会学者などがSNSで炎上しているのを横目で見ている若者が関心を持つわけがない。

選挙後に野党支持者の嘆きがツイッターにあふれた。

命を大切にしない自民党を支持するなんて信じられない!
維新を支持する大阪人はおかしい!
選挙に行かない人は死を選ぶのか!
甘利さんはレミュラク星に帰れ!

ちょっと落ち着いたほうが良いんじゃないですかね。
ツイッターなんて受け狙いの小道具だしそんなもので世の中が変化したらまずいだろう。しかもトランプと同じ手法だし。

渋谷の交差点でハロウィンの仮装をした若者がインタビューに答えていた。
「選挙にいっても何も変らないから行ってもしょうがないと思う」
この若者の方が落ち着いているぞ。

仮に改革を連呼する野党が政権を取ったとしても世の中が劇的に変りはしない。
少子高齢化は止められないし、税金も原発もなくならない。差別はあり続けるだろうし、グレタさんは怒ったままだし、流行り病はあるし富士山はいつかは噴火する。パラダイスにもユートピアにもならない。ならばあえてのリスクはおかさず「現状維持」でいいんじゃないというのはひとつの考えだし、シニシズムではない。それを尊重するのも多様性のひとつだと思うのです。