アメリカのバイデン大統領が、北京オリンピックに対する「外交的ボイコット」を検討しているという。
「外交的ボイコット」とは選手は派遣するが政府関係者を派遣しないことらしい。懸念しているのは中国の人権問題であろう。
現時点では中国に対するブラフだろうが、実際に「外交的ボイコット」に踏み切れば両国間の対立は激化するだろう。
トランプ前大統領の時は中国に対して強気な姿勢を貫いており、すわ戦争かという報道がなされていた。そして民主党バイデン大統領になれば平和になるだろうという観測があったように思う。バカなトランプに対し、温厚で大人なバイデンといった感じ。
ところがバイデン大統領になってからも米中対立は治まらず、むしろ悪化していて、もはや既定路線であるように見える。おまけにバイデンもすこしバカなんじゃないかと思えるようになってしまった。
米中衝突の原因は、両国がよく似ているからではないか。自分と同じような国は一つでいいのだ。近親憎悪による争いというか。
歴史的にも文化的にも米中はよく似ている。
アメリカは大陸の東から先住民族を虐殺しつつ領土を広げ、やがて西海岸に到達し広大な国土を手いれた。
中国も西へ下へと領土を拡張し、かつての地図とは比較にならない広大な国になっている。小学校の時の世界地図とは比較にならない大きさである。そしてその過程で行われた民族政策は人権的に人道的に大問題であり、現在進行形である。
そして両国とも臆病である。臆病だから軍備に巨額の資金を注ぎ込み我が身を守る。いつ攻撃されるかとビクビクしているのだ。
どちらも他民族国家で、格差社会であることも共通である。低福祉低負担で一部の金持ちが富を独占していることも。
アメリカが「明るい全体主義」なら、中国は「暗い全体主義」である。
アメリカで政権が変わろうが、似た者同士が衝突するのは当然であるように思える。
さて日本はその間でどうすれば良いか。アメリカの側に付くしかないかなあ。
似たものだったら少しでも明るいほうがマシだからだ。