射手座の魂

はばかりながら はばかる 虚言・妄言・独り言を少々たしなみます

ウクライナを支援する理由

ウクライナ-ロシア戦争は長期化の様相を示し、ゼレンスキー劇場も耳目を集めなくなってきた。報道や専門家の意見も当初と変わらず、侵略してきたロシアが悪い、ウクライナが降伏したら酷い目にあうから徹底抗戦しかないのだという論調を続けている。

その専門家の意見が正しいとしたら、ウクライナ人には未来はない。ロシアが侵略をやめる気配はないし、ならばゼレンスキーは玉砕を選ぶしかないからだ。

戦争で一般市民が殺されるのは悲しいことであるしロシアに多くの非がある。とはいえ僕には関わりのない国の話であり、感情的に肩入れするべきではないと思っている。

支援国に感謝の意を示すために、ウクライナ防衛省が動画を作成し公開した。アルファベット順に支援国名が流れるがその中に日本がなかった。

兵器などの軍事支援をしてくれる国が対象とのことだが、ウクライナに協力し物資を支援したりロシアへの経済制裁を行っている日本では、まるで軽んじられたようで腹を立てる人もいるだろう。外交ルートで抗議するべしとする保守系の議員もいる。

先日もウクライナ大使館が昭和天皇をファシストとして紹介する画像を公開し波紋を広げた。直ぐに謝罪したが、ウクライナの日本への無理解と不勉強ともしかすると本音が出た形だ。

確かに日本人はウクライナのことは知らない。しかしそれ以上にウクライナ人いや欧米人は日本やアジアについて無知である。日本人がヨーロッパに行くと中国人と間違われるし、そもそも日本と中国の違いも分からないことが多い。

ある知り合いは開戦当初に数万円ウクライナに寄付をした。
「自分に出来ることはこれぐらいしかない」と言っていた。純粋な気持ちからの行動だろう。しかしその金で救われる命もあれば、もしかすると奪われる命もあるかもしれないとは考えなかったのだろうか。

さて「冷笑主義」などと後ろ指さされそうであるが、僕は日本は当然ウクライナを支援するべきだと考えている。

それはプーチンが悪だからではない。ゼレンスキーが正しいからでもない。
欧米と歩調を合わせることが日本にとっての国益だからである。とくに同盟国であるアメリカとの関係を損ねてはならないのである。

これは日本にとって選択肢の限られた「外交」であり、「外交」の延長線上に「戦争」がある。もう日本もその舞台に乗せられている。

ウクライナから感謝されないなんてどうでもいいのだ。