最近電車に乗っていて気が付いた。
40代から50代とおぼしき男女で結婚指輪をしていない人が多い。最近の調査によると東京の男性の3人に1人、女性の4人に1人は生涯未婚であるという。なるほどである。
僕が若い頃は「DINKs」という言葉が流行っていた。
「Double Income No Kids」の略で、結婚しても共働きを続け子供を産まず、夫婦2人で生活を続けるというライフスタイルのことである。
2000年代になると高齢出産がもてはやされたこともあり晩婚化が進んだ。若いうちに結婚や出産をしないのは、キャリアを積み収入が安定するまで子供を作らないという計算もあっただろう。
そのころは芸能人が50代で子供を産んだなどと話題になり、40代で出産なんて当たり前という風潮が生まれた。しかし現在では高齢出産のリスクも指摘されるようになり、出産はやっぱり若いうちがいいと考える人が増えたように思う。
いずれにせよ、結婚や出産はその時々の社会の風潮の影響を受け、振り回されてきた。その時の流行にのり、大きな悔いをのこした人もいるだろう。
そして結婚や子育ては社会的な行為でもあるのが、行き過ぎた個人主義がその点を隠す。
昔は40代で独身だったら身体的に欠陥があるのかと思われたものである。そして出会いがなくても「お見合い」という制度があり、収まるところに収まったのである。今だったら、結婚前提の出会いを親戚のオバちゃんに演出されるなんてあり得ない。
と思ったら間違いだと気が付いた。ネットの広告に出会い系のサイトがあふれている。これは現代の「お見合い」である。なんだ1回りして昔に戻っただけじゃないか。
結婚したければネットで探せるし、したくなければしなくてもいい。国際ロマンス詐欺に騙されるのも自由。個人が尊重される良い時代になったともいえる。
それに少子化問題なんて政府が考えるものでワタクシには関係ないしね。