衝撃の安倍元総理銃撃殺害事件から2ヶ月以上が過ぎ、国葬が執り行われた。
国葬への賛否をめぐり日本は分断されたというが、元々あった分断がはっきり可視化されたに過ぎず、なにも変わってはいない。
国葬にあたりいくつか反対デモが行われたが、みな労働組合や左翼団体の旗を持ち、参加者は高齢者が多い。最大規模のもので1万人程度。これは主催者発表なので実際の動員数は推して知るべしである。原発反対や憲法改正反対を掲げていたりして、国葬反対は口実に過ぎないのではと思わせる。国葬反対が国民の半数以上というのであれば、せめて100万人規模のデモを全国で実施しないと説得力は無い。
世代的には団塊左翼が主体となった抗議運動であったといえ、従来どおりのノイジーマイノリティでしかない。戦後民主主義が生み出したいわゆる「プロ市民」でもある。
彼らにとって安倍元総理は憎き敵であった。彼らからすれば既得権益にまみれた世襲政治家で国粋主義で軍国主義だった。民主主義を守る卓越したリーダーであったという海外からの評価と比べると、あまりの乖離に目がくらむ。
そして今回の国葬反対運動が団塊左翼最後の舞台になるのではなかろうか。もうデモで糾弾するほどの政治家はしばらく出ないだろう。相手が岸田さんではやる気も出まい。もう戦後民主主義の申し子たる団塊左翼世代は引退したほうがいい。年金もらってのんびりしなさい。社会に迷惑をかけるのはもうお止めなさい。いい大人なんだから。
マスコミも国葬反対キャンペーンを行い、分断を煽りに煽ったくせに「分断が進んだ」としたり顔でいう。そのくせテレビ局や新聞社の社長や幹部は国葬に出席し、生中継をするというふしだらさ。さぞ高視聴率を叩き出したのだろうな。さずが国民一流、マスコミ三流の国である。
政治家と宗教の問題も可視化された。自民党の議員と旧統一教会が密接な関係であることが明らかになった。というか以前から公然の秘密だったことを報道しただけである。
自民党ばかり槍玉に挙げられるが野党だって他人事ではない。そもそも旧統一教会の問題を追及していくと勝共連合に行き着き、さらには巣鴨プリズンやCIAといった話になるわけでそこまで行くとマスコミも具合が悪い。正力松太郎がCIAのスパイであったのは公然の秘密である。
安倍元総理の死は戦後レジームの暗部を可視化した。おかしな市民運動、マスコミの異常さ、政治と宗教の問題。不謹慎ではあるが、安倍さんの死と引き換えに、くだらない戦後レジームを葬りさることができればいいのだが。
いっそ戦後レジーム大暴露合戦でもすればいいと思う。金丸訪朝団が北朝鮮と何を密約したのかとか。与野党ともに1回ぶっ飛べばいい。それに比べれば、旧統一教会問題なんて些細なことである。