自動改札でスマートウオッチをかざして通過する様はまったくスマートではない。
左手を右側に突き出し、手の甲側を下向きにし、しかも少しかがんで姿勢を低くしなければならない。自動改札は右手でカードを取り出しそれをかざして通過することを想定して、タッチ部の高さが設定されている。腕時計をかざすのは無理がある。
タッチ部のセンサーの感度からすると手の甲を下向きにしないでスマートウオッチを上向きにしてタッチしても反応するらしい。しかし誤動作をおそれて手を返し、本体を近づける人が多いだろう。
さまざまな機能が集約された近未来的デバイスであるスマートウオッチではあるが自動改札を抜けるときだけはモタモタしてしまい、なんともダサいのである。
余計なお世話かもしれないが、スマートウオッチでスマートに自動改札を改札を抜ける方法を考案したので公開したい。
自動改札を通過する直前に体を回転させるのである。回転する方向は2種類あるわけだが「時計回り方式」から説明する。時計だけに。
自動改札が近づいてきたら体を時計回りに回転させ進行方向に対して反転した状態でタッチするのである。タッチしたらそのまま回転を続け一回転して改札を抜けるのである。
「時計回り方式」では回転を始めてもタッチ部を視界に捕らえ続けることができる。しかし回転速度を誤ると空振りしてしまうリスクも伴う。
次に「反時計回り方式」である。自動改札が近づいてきたら反時計回りに回転し、同じく進行方向に対して反転した状態でタッチし、そのまま一回転して改札を抜けるのである。タッチ部が視界から外れるので難易度が高く上級者向けといえよう。しかし成功すればその華麗な技はまわりの通勤客を魅了するだろう。
実際にやってみればわかるが、(やってないけど)どちらの方式も手を返す必要がない。慣れればスピードを落とすことなく華麗に改札を通過できる。スマートウオッチをその名のとおりスマートに使いこなしたいエグゼクティブには必須のスキルとなろう。
加えて軽やかなステップで体を反転させたとき、背後にいる異性と正対し目が合い、フォーリンラヴとなるかもしれない。殺伐としがちなコンクリートジャングル東京の通勤風景において、新たな出会いを演出するかもしれない。
ただ目測や回転スピードを誤りタッチに失敗したら大変である。中途半端な方向を向いたままゲートに挟まれ下手をしたら転倒する。ラブイズオーヴァーである。くれぐれも自己責任でお願いしたい。