春の選抜高等学校野球大会の準決勝は劇的な逆転で報徳学園が大阪桐蔭に勝利した。大阪桐蔭が負けたのでうれしい。大変申し訳ないが僕は大阪桐蔭が嫌いである。
私立の野球強豪校は皆全国各地から有望な選手をかき集めビジネスとして野球興業に加担する点で、大阪桐蔭と違いはない。しかしその中で大阪桐蔭だけは嫌いと公言しても良い雰囲気があるのだ。大阪桐蔭はなんとなくヒールを進んで引き受けている感じがありエライ。大阪桐蔭は嫌いである、しかしエライのだ。何を言っているのだ。
しかし相変わらず高校球児のユニフォームの着こなしは不思議である。
ズボンは体にぴったりとしたサイズで、下半身はピッチピッチでモッコリである。鍛えた太ももの筋肉が強調されるのがカッコいいらしい。プロ野球選手のようにズボンがダボダボしていると動きにくいだろうからこれは分からんでもない。
気になるのは帽子である。大きめのサイズで上部の前面にくぼみをつけ浅く被っている。夜な夜なクリップなどで固定して型をつけるらしい。
浅く被っているので頭は大きく見えてなんともカッコ悪い。投手なんかは帽子が取れやすい。型をつけずに普通に被っている高校が極めて正統に見える。
この謎の帽子のくぼみは何だろうかと2分ほど考えてみた。
バットを置いたり持ち運ぶためのものではないか?
先輩後輩の上下関係が厳格な高校野球のこと。先輩が使い終わったバットを頭で受けとめ大事に運搬するためのくぼみなのだ。これなら両手も使えるしバットを頭に載せるのことでバランス感覚も養われる。なるほど強豪校ほど帽子のくぼみがある理由が判明した。
大阪桐蔭の選手も帽子にくぼみがあった。みんな先輩のバットを頭で運んで絆を深めてきたのだろう。素晴らしい。大阪桐蔭が嫌いなんて考えてはいけないのだと考えを改めた。
そんなことを考える3月の終わり。