射手座のひとりごと

はばかりながら はばかる 虚言・妄言・独り言を少々たしなみます

電子書籍を初体験。「川尻こだまのただれた生活」

本は紙で作られたやつがいいよねとずっと思っている。
紙の本は重いしかさばるし、読むのも疲れるのだが、所有欲は満たされる。

そして電車の中でハードカバーの単行本なんぞを広げたならば、この高度に情報化されたスマホ全盛時代に抗う高潔な文芸の士として、羨望の眼差しを一身に受けることになる。
そしてスマホを惰性で眺めることに慣れ切った乗客どもはその慣習を恥じ、孤高のリアルブックマスターに憧憬の念を抱くだろう。ははははは。

さて川尻こだまという主にTwitterで漫画を公開している漫画家がおり、その単行本がKindleとやらで無料で読めるらしい。Kindleということは専用の端末が必要なのか。そこまでして読む価値はあるのか、川尻こだま。
悩んでいたが、Kindle本をスマホで読める無料アプリがあった。早速ダウンロード。こんにちはKindle。
AmazonでKindle版の「川尻こだまのただれた生活 第1集」を¥0で購入。はたして「購入」っていうのか?
無料アプリは準備万端、記念すべき電子書籍デビューである。さようなら紙の本にこだわる高潔の士。
あれAmazonのページに「ブラウザで今すぐ読む」というボタンがあるぞ。試しに押してみるとアプリなしで読めるじゃないか。

スマホの画面は小さいが全く問題なく読める。むしろ快適である。おまけにKindleアプリいらないじゃん。そうと分かれば早速削除削除。iPhnoe6Sなので。ストレージ16Gなので。ダウンロード後5分で削除。さようならKindle。

さて肝心の漫画の感想であるが、漫画家川尻こだまのシュールでややルーズな日常を描いたエッセイ漫画である。まず目の付け所が面白い。殴り書きのような絵も好みでした。自分自身を主人公にしたエッセイ漫画で大事なのは本人のキャラクターをきちんと確立してアイコン化できるかどうかだと思っていて、その点では川尻こだまは成功している。すわ西原理恵子や伊藤理佐に続く才能の出現かと勝手に期待している。

紙の本も出るらしいので買おうか悩むところ。なんだかんだ言ってね。