空転日記

はばかりながら はばかる

千葉の大停電 あきらかに人災

台風15号は千葉県で大量の倒木を発生させ、大停電を引き起こした。

いまだに復旧していない地域はまったくお気の毒である。電気がないという状況が長引くとこんなに悲惨な状況になるのかとあらためて思う。軽い気持ちで「たかが電気」などとはいえない。生活に直結したインフラがなくなることの不便さは当然であるが、以前と違うのは急速に発達した情報インフラの存在だ。情報過多といいるほどのネット情報が当たり前になった今、それが長期に途絶するというのは恐ろしいことである。

大量の杉の木が倒れ、送電設備を破壊し、復旧を阻んでいるという。

倒れた杉の木の多くが、幹の中が腐ってしまう「溝腐病」という病気にかかっていたそうだ。

千葉県では江戸時代から「山武杉」の栽培が盛だったそうである。建築資材として優秀で花粉も少ないそうである。戦後に杉の栽培が奨励され、千葉県の森林面積の17.8%を山武杉が占めるという。

今では輸入木材に押され、伐採もされず、手入れも行き届かない杉の木が「溝腐病」にかかり、台風でばたばたと倒れたのである。

田舎は「自然が豊かでいいねえ」などというのは、幻想である。おおむね人が住んでいるところは、人の手が入った「不自然」な場所である。

山を削って木を植え、池を埋め、川を捻じ曲げ、そんな土地に人が家を建て住んでいるのである。都会より田舎の方が災害に対するリスクが大きい。災害とは人災である。

森林の保全の問題は全国的な問題である。早く手を打たないと、インフラ老朽化問題と相まってあちこちで「人災」を引き起こすことになる。

そして日本の人口はこれから減少していく。田舎に住むことのリスクや経済効率も考えていかなければならない。