レンタルビデオ店に行くと奥の方にアダルトコーナーがある。狭い店でもそれはある。しかもアニメのDVDが並ぶ近くにあったりする。あたりまえであるが、よく考えると不思議な光景である。
コンビ二に当たり前にあったエロ本はやっと置かなくなった。今ではほとんど店から姿を消した。しかしつい最近まであったのである。
海外ではどうなのだろう。少なくとも家族連れが出入りするような店にはアダルトな映像ソフトやエロ本の類は置いていないのではないか。
アメリカでエロ本を求めようとしたら、ジャンキーがたむろし、警察も近寄らない暗い路地の奥にある、中国人が経営するアヤシイ店にいって拳銃をちらつかせなければならないだろう。つくづく日本は平和だよ。
漫画もエロ表現はお盛んである。少年誌なんかでもきわどい描写が当たり前になっている。アニメは露骨なエロはなくなったかもしれないが、その分、なんかエロいと思う。それは自分の感性のせいか。すいません。
ここにきて性的な表現を規制しようという動きが出てきた。選挙のせいである。
ポリコレとフェミニズムが台頭し、NGなことが増えている。それが表現の自由とぶつかりあう自体になっている。
女性の胸を強調した広告写真や、アニメ絵の少女キャラが性的であるとか叩かれ始めた。何が性的な魅力となるかは人それぞれで、作業服姿の女性にそれを感じる男もいるだろうし、サラリーマンのハゲ頭にメロメロの女性もいるだろう。
ならばいっそのこと広告に人間を使うこと自体NGとするほかない。漫画やアニメのキャラは全部、サザエさん風で統一してしまえ、と思ったら二次創作にサザエさんのエロがあった。なんて国だ。
戦前戦中の日本では表現が規制されたという。実際は当時のマスコミの自主規制の類でそこに一部国民が賛同したわけである。ともあれ戦後はその反省から、表現の自由が守られてきた国であると思う。エロエロ天国になってしまった感もあるが。
そろそろ曲がり角に差し掛かってきた気もするが、多くの国民は「行き過ぎた」規制には反対する。多少おかしなところがないと世の中はつまらない。テレビがつまらなくなったのは毒やエロを排除したからである。表現の規制には反対!という公約を掲げたほうが耳目を集めますぜ。野党の皆さん。
不可解なのは、日ごろ表現の自由を訴えている表現者や文化人が静かなことである。自分の事としてではなく、単に政局の材料してしか考えていないのではないかと思う。自分たちのことでもあるのに。