またおかしな報道である。
国会で「#Kutoo」運動についての質問する尾辻かな子議員と根本厚生労働相とのやり取りである。
根本厚生労働相は「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲かと思います」と述べたとされ、職場の女性に対するハイヒールやパンプスの着用を「容認」したと報じられた。
実際のやり取りでは、「社会通念上、業務上必要かつ相当な範囲を超えている場合はパワハラに当たるかどうかということだろうと思います」と続き、「足をけがした労働者に必要もなく、着用を強制する場合などはパワハラに該当しうると考えております」と答弁している。おおむね妥当な答弁ではないか。もちろん根本厚生労働相のフサフサヘアーが社会通念上必要なのかという問題は、この話題とは関係がない。
メディアも安易に「#kutoo」運動に乗っかり、「政府・企業」VS「女性」という構図を作りたがっているだけだ。選挙が近いのだなあと思う。
女性がヒールやパンプスを着用している職場は、接客業や客室乗務員、アナウンサーなどが思いつく。業務上必要かどうかはわからないが、社会通念上必要なんだろう。そんなもの各企業で変えればいい。大手なら労働組合もあるだろうし、大勢で意見をまとめれば簡単に改善されると思う。
そもそも男はカカトの高さにそんなにこだわっていない。女性のヒール靴が好きな男もいるだろうが、特殊な趣味を持つ人を含め少数派だ。
ヒールのついた靴じゃないと女性らしくないと考え、こだわっているのはむしろ女性ではないか。女の敵は女である。背を高く足を美しく見せるヒールをファッションやたしなみとして積極的に受け入れてきたのは女性である。「#kutoo」運動を不快に思っている女性もいるだろう。やはり女の敵は女である。
もちろん好きなら履けばいい。いやなら違うものを履けばいい。
その程度のことを「政治案件」や「社会運動」にする必要はない。
何でもかんでも「社会のせい」「社会のせい」「政治のせい」にしないで自分で解決しましょう。みんな大人なんですから。