小説家の伊集院静が死んだ。
マスメディアはその人となりや遺族の言葉を伝えて故人を悼んでいる。僕は作品を読んだことはなく、週刊誌の人生相談での無頼派風の受け答えの印象しかない。
伊集院静は帰化しているが在日韓国人2世であった。その出自は伊集院静の創作や言動、生き方に大きな影響を与えているだろう。
しかしテレビも新聞もその出自には触れない。どうやら言ってはならぬことらしい。
日本文化研究家のドナルド・キーンが日本国国籍を取得し日本人になったことは包み隠さず好意的に伝えられるのとは対照的である。
「元アメリカ人」は問題ないが、「元韓国朝鮮人」とは言わない。
元在日韓国人や本在日朝鮮人を隠蔽するのは何故だろう。
力道山や多くの芸能人、多くのマスコミ関係者が朝鮮半島出身なのは戦後の日本において大きな意味を持つのだが、おおっぴらには触れない。以前はこれを指摘するとネトウヨであるとレッテルを貼られた。
しかし今では多くの日本人がなんとなく疑問に思い始めている。隠蔽に加担するマスコミは左翼が信用を失った原因のひとつになっている。
平等や人権を隠れ蓑にした行いが綻びを見せ始めているのは日本だけではないようだ。アルゼンチンでオランダで「極右」が選挙で勝利した。戦後世界が目指した左翼思想が破綻し始め、激しい揺り戻しが起きているのである。