空転日記

はばかりながら はばかる

みんな袴で個性なし

うちの娘の高校は制服がないので、卒業式では卒業生の女子はみんな袴をはくそうだ。めんどくさいしお金もかかる。いつからそんなことになったのか。女子大生が袴なのは昔からだが、高校生でも主流になりつつあるようだ。それを嘆いていたら、小学校でも流行っていると聞いてびっくりした。

うちの子が小学校の時は卒業式では女の子はAKBみたいな制服風の衣装が大流行りであった。チェックのスカートに大きなリボン、襟に縁取りがしてあるブレザーといった感じ。卒業式はアイドルのオーディションのようであった。アホみたいであるが、その手の衣装は通販などに豊富にあり、しかも安いのである。親としては複雑な気持ちである。進学する中学校の制服でいいじゃないかと思うが、希望する私立中学校に落ちた子などの心情をおもんばかって反対する人がいるらしい。その結果がアイドルコスプレ大会である。

そして今では小学生も高校生も袴である。はいからさんコスプレ大会である。流行り始めるとすぐに一色に染まり個性は無いように見える。

娘の保育園の卒園式のとき、卒園児の歌や1人づつ将来の夢を披露するコーナーがあった。もちろんそこで話す将来の夢について、誰からも指導されていないし、なにも強制されていない。しかし女の子はみんな、お花屋さんかケーキ屋さんになりたいと言うのである。ただ1人「お母さんみたいな美容師になりたい」と言った子が大変凛々しかったのを覚えている。その夢は親が美容師だったから持ち得たもので、その子の個性では無い。しかしその子が1番個性的に見えたのだ。

世の中では個性や多様性を尊重する考え方が主流になっている。だが人間は社会を作り群れで生きる生き物なので、そんなに個性はないのである。それに他者によって尊重されなければ育たないものはそもそも個性では無いのだ。卒業式や成人式を見ると個性を尊重する風潮に何の意味があるのかと思う。