子供は地域の物か社会の物か?
あるいは国家の物か?
声を大にして言う。子供は親の物である。
もちろん子供が未熟な間の話ではある。
きちんと社会性を身につけて大人になった、あるいは大人になろうとしているのなら、親の物ではない。社会の中で自分がどこにコミットするのか、決められるならそれは大人である。そうなれば親から離れて自立して行ける。親離れ子離れができる。きちんとした「個人」になれる。親には子供を立派な個人に育てる義務がある。これは群れで生きる人間の生物としての本能ではないか。
幼子を親が虐待する事件が世間を賑わす。場合によっては死に至らしめる。
抑止力として児童相談所や警察などが挙げられるが、家庭内に干渉するのは限界がある。虐待や子殺しを完全に防ぐことはできない。
だって子供は親のものだから。
そうでないとすれば子供は何者か?国家の所有物なのか?であれば子殺しを防ぐために家族を解体し、国家の管理下に置くのか?違うだろう。そして子供は1人の人間として尊重されなければならない、という意見も空想的である。
ロクでもないバカ親でも親である。その中でも幼い子供を虐待したり、殺したりする親はごくわずかである。そういう稀なケースを基準にするべきではないし、いたずらに国家から干渉されるのも嫌である。
国家は「一定の合理性があるから所属するもの」という認識でいいのである。