射手座のひとりごと

はばかりながら はばかる 虚言・妄言・独り言を少々たしなみます

タワーマンションの未来はどうなる バーチャル地上げの末路

マンション開発業者(デベロッパー)は地上げ屋である。
土地を購入し、ぎっしり部屋を詰め込んだマンションを立て、分譲して利益を上げる。土地購入や建物建設のために銀行から資金を借り入れ、購入者は自動的にその銀行でローンを組まされるという仕組み。あったまいい。

あまり言われないが、マンションも専有部分の床面積の割合で割り振られる土地の持分がある。これはマンションの資産価値を判断するのに重要。建物は古くなっても土地の価値はある程度安定しているので。

昔のマンションや団地は高層化しておらず、敷地内にゆったりと作ってある。いざ立替となったら、元より多く建てられれば安価にできる。

流行りのタワーマンションは土地の持分は非常に少ない。まさに上空に向って伸びるバーチャル地上げである。バブルの塔である。

しかも15年から20年周期で行われる大規模修繕に法外な金がかかる。特に上層階の外壁工事は困難で、作った建築会社でさえ工法を検討するところから始めるという。
修繕なんて考えてなかったのです。だってただの地上げ屋ですもの。テヘ。

タワーマンションの将来はどうなるのだろうか。

建物自体は50年は持つだろうが、エレベーターなどの設備の更新や修繕などに費用がかさみ続け、あと20年後には住環境を維持することが困難になる。
そして、投機目的で買った人はとっとと逃げ出すだろうし、終の棲家としてエイヤと購入した人は転居もままならず高額な修繕積立費や管理費に耐え、住み続けるしかない。

ついには巨大ゴミ屋敷と化しワイドショーのネタになるかも。

そして最後に壊すときに費用は誰が出すの?それを決めるのは管理組合すなわち住民である。ちと荷が重過ぎるのではないか。

淡路島の変な巨大仏像のように公的支援が必要になるかもしれない。そんな物件が其処彼処にニョキニョキ作られているのは異様な風景である。

マンション建てまくり経営危機が噂される中国の「恒大集団」がニュースになるが、日本も他人事ではない。
しかも日本では、儲けたやつらが責任を取らなくて済むようになっているのである。