沖縄知事選で普天間飛行場移設に反対する玉城デニー氏が再選された。対立候補である佐喜真淳氏と下地幹朗氏に大差をつけての圧勝である。
投票率は57.92%で過去2番目の低さ。
反自民の論では投票率が上がれば政権交代が出来るという。つまり投票に行かない層は反自民党と見なす。ゆえに低投票率下での選挙結果の正当性を認めないわけだ。
今回の沖縄知事選も投票率は低いわけだが、それを問題視することはない。民意が示されたという論調である。左翼のご都合主義である。
保守はどうか。
長きに渡った安倍政権を支えたのは選挙の結果でつまり民意であるという。低投票率は気にはしない。ならば沖縄知事選の結果も民意でしかない。
「沖縄はメディアが偏っている」「玉城デニーは反日活動家だ」と騒いで、選挙結果を認めない。保守のご都合主義である。
僕は投票率は低くてよいし制限選挙だって理があると考えている。関心がない人が大挙して投票に行っていいことはない。民意が正しいとは限らないからだ。
沖縄知事選の結果は当然尊重するべきである。しかし示された民意とやらが正しいとは思わない。あらゆる選挙はそんなもんである。
沖縄県民は玉城デニー氏を選んだ。それが結果であり、そこから発生する責任は沖縄県民が負うのである。
(実際は不可能であるが)米軍や自衛隊を追い出し、中国に擦り寄る指導者を選んだのは沖縄県民である。その路線をガンガン進めてほしい。日本人の平和ボケの治療に利くよい薬となると思う。そして選挙制度や民主主義の「正しさ」に対する疑義を提供してくれることを望むのである。
いずれにせよ玉城デニー氏は勝った。勝てば官軍である。