2ちゃんねるの創設者にして最近ではご意見番として活動している「ひろゆき」こと西村博之氏が投じたツイートが沖縄基地問題に一石を投じている。
ひろゆきは辺野古新基地の建設現場で写真とともに「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」とツイートした。
写真は座り込み抗議の日数を示すボードで「新基地断念まで座り込み抗議 不屈 3011日」と書いてある。1日ごとに日数を加算できるようになっている。
後日、ひろゆきは座り込み抗議の場に出向き高齢の活動家たちと対峙した。実際の座り込み抗議は、平日の1日3回、新基地工事現場にトラックが出入りする時間に合わせて行われ1日計1時間程度のものであるということが分かる。
ひろゆきは「座り込み」という言葉がある程度の継続性があるものと捉えられるので、ボードには「反対運動〇〇〇〇日」とい書くべきではないかと主張した。試しにググってみるとウィキペディアにはこうある。
座り込みまたはシット・イン、シットダウンは、その場に座り込んで動かないこと。主に運動主体が労働争議などで、直接的打撃を与えること、相手に要求を認めさせること。第三者へのアピール目的で、スペースや建物に目立つように集まり、要求が満たれれない限り移動を拒否すること
ありゃ、この定義でいうと確かに辺野古の座り込み抗議は本式ではないと言えるし、本土の人間からすれば「座り込み抗議3011日」と言われれば24時間365日交代しながら、継続しているのだろうと思う。実際はパートタイム座り込みなので誤解を招く。
ひろゆきの意見は一理あると思う。しかし実態を分かったうえで確信犯的に茶化していると感じられるので反感を買う。
問題は裏の部分を指摘されたときの左翼の態度である。抗議運動の継続性なんて大した問題ではないというのなら、パートタイムの座り込みであることをきちんと表明してもいいはずだ。痛いところ突かれて慌てふためいている感じがするのである。おまけに抗議運動のリーダーの犯罪歴まで明らかになってしまう始末。
かつて元山仁士郎氏が行ったハンストもパフォーマンスに終始してた。
座り込みやハンガーストライキをカジュアルに行っても問題はないのだが、説得力はなくなるし、その実情を報じないマスコミの信頼もなくなる。とっくにないけど。
そしてひろゆきを批判する言葉からは左翼の病理がみえるのである。
最たるものは「沖縄問題について部外者が意見するな」である。言論の自由の否定であるし、「民主主義」の根幹の否定である。そして沖縄問題は日本の国防の問題であり沖縄県民だけの問題ではない。日本国民の誰しもが発言してよいことである。左翼は反民主主義であるのか。「言論の自由」を否定するのか。(あ、僕は「民主主義」を無批判に信頼しているわけではないですよ。現代のおおむね妥当なシステムと考えております)
しかし以前から沖縄問題に本土の人間が発言しにくい状況はある。
それは沖縄の運動から原理主義的な正義性や排他性を感じ取りアンタッチャブルな空気を感じるからである。しかし今回ひろゆきが茶化したせいで、さほど苛烈な抗議活動ではないことが明らかになった。もはやアンタッチャブルなものではないと考えるべきである。
沖縄基地問題について誰もが自由にカジュアルに意見をいう雰囲気が醸成されるといい。基地反対活動家は嫌がるだろうが。