空転日記

はばかりながら はばかる

「世界の果てまでイッテQ!」問題~みんな騙されたがっている

文春砲が炸裂し、人気番組「世界の果てまでイッテQ!」のやらせ疑惑が問題になっている。ラオスで存在しない「現地の祭り」を製作し、タレントを参加させその様子を放送したということである。ラオス政府も不快感を表明した。

大規模なセットを組んでの撮影は金がかかる。だから物価の安い海外でロケをするのである。日本だとエキストラを集めるのも大変だが海外では告知すればあっという間にタダで人が集まってくる。しかも言葉が分からないので「演出されたストーリー」を作るのにちょうどいい。しゃべっている人にテキトーにテロップをあてればいい。

念のため放送画面の隅に小さく「この番組はフィクションです」と入れておけば良かったのだ。そうすれば問題なかった。

昔はテレビで見る「つくりもの」は魅力があった。今は世の中で現実に起きた事件や、変動する世界情勢のほうが「つくりもの」より面白くなってしまった。

9.11の貿易センタービル破壊映像の衝撃は、フィクションを越えた。あれ以来「つくりもの」のパニック映画や派手なCGアクションなど見てもなんとも思わなくなった。

トランプ大統領を見よ。あんなに面白い芸人はいない。日本で匹敵するのは、鳩山由紀夫しかいない。

そうするとテレビは「ガチ」を売りにしないといけない。 

ショッピングモールでの鬼ごっこも「ガチ」で。相撲も「ガチ」で。報道番組も「ガチ」で。現地の祭りも「ガチ」で。だからセコくなる。フィクションを許容できる方が豊かだ。

そして、なんだかんだいって視聴者も落ちぶれていくテレビ業界にすこし未練がある。「ガチ」を売りにする番組を信じて、騙されたがっている。

「世界の果てまでイッテQ!」に批判が集まるのは、セコいなりに番組が成功していたということだ。まだまだ次の日「昨日のテレビ見た?」と話題にしたいのである。 

反省はするとして、この一件をうまく笑いにして番組に生かせるようなら、まだまだテレビも捨てたものじゃない。